前回【BIG YANK】1919シャツをご紹介いたしましたが、
今回は1933シャツのご紹介です。
1933年はシカゴ万博が開催された年。
その際お土産品として来場者にBIGYANKが配っていた当時のシャツが今回の1933シャツ。
当時の実際のシャツのタグにも
”SOUVENIR.MADE AT CENTURY OF PROGRESS CHICAGO 1933″
という文字が記載されており、当時シカゴ万博で記念に作られ、土産物として配られていたことがわかります。
今回はそんな当時のタグを復刻したスペシャルなタグ。
そして、実際は当時の生地屋の名前までも記載れていたところを”35SUMMERS”と置き換えて再現。
年代等によって変わっていくタグ。
このタグ一枚でもかなり貴重なものであり、これだけでもかなり完成度の高いスペシャルなシャツに仕上がっているんです。
生地はコットン100%ながらも綿麻の様なシャリ感のあるブルーシャンブレー。
未洗いのこちらのシャツはパリッとした質感から、着込んでいくうちに柔らかく風合いを増していくので、
こちらも経年変化がとても楽しみな1枚。
着込んでいくと柔らかく馴染んでいくのがはっきりとわかり風合いをどんどん増していきます。
この何とも言えない淡くもあり鮮やかでもある霜降り状のブルーと質感。
そして細かく繊細で美しいステッチワークは、ヴィンテージワークシャツの復刻とは思えないほどの品。
こちらのシャツのポケットの仕様はというと左胸ポケットは「ガチャポケ」。
「山ポケ」が世に出てくる以前の仕様。
通称「シガレットポケット」とも呼ばれ、タバコ用のポケットとして作られ、
汗や湿気などで当時のセロファンでの梱包がされていなかったタバコが濡れないよう、
袋状のポケットを両サイドのみで縫製された特殊な作りになっています。
右ポケットは縦長となっており、メモ帳等様々な物を収納し、ペンを収納するためのペンポケットも配置。
しかもペンポケットにはセルビッチ。
この見えないところへの拘りも妥協なしです。
ボタンはお馴染みのアルミボタン。
これは現在ではコストから見られなくなった仕様。
こちらのシャツのヨークは、特許を取得している「ストレインプルーフヨーク」。
体を曲げたり両手を広げて荷物を持ち上げた時の突っ張りを防ぐため、緩やかなカーブを描いたヨーク。
これもワークシャツならではのディテールの一つ。
そして縫製はと言うと、
袖、剣ボロ、前立ては2本針のチェーンステッチ。
サイドとヨークは3本針のチェーンステッチ。
どれも巻き縫い。
他のBIG YANKのシャツ同様にこちらも勿論サイドにはマチ付き。
細かいのですが、ディテールひとつひとつの再現度や縫製の美しさが完成度に繋がり、そのシャツの価値となるものかと思います。
このシャツはまさにそう言える物と思います。
1枚のシャツで考えると決して安いとは言えないと思います。
高い物には必ず理由があります。
しかしBIG YANKのシャツにはそれ相応の、いや、それ以上に価値があると言っても過言ではない完成度となっております。
是非一度堪能していただきたい1着です。
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