【ANATOMICA】のマスターピース【618 ORIGINAL】

こんにちは。
MOONLOIDのタケチです。

デニムをお探しでご来店いただくお客様からのご質問で特に多いのが
「何かおすすめのデニムはないか」
そう聞かれた時、迷わずおススメしたい僕が大好きなデニムがあります。

それがコチラ

【ANATOMICA】618 ORIGINAL

単刀直入に、このデニムの何がおすすめか、
それはなによりもまずはシルエットが格別に美しこと。

スッキリとした細身のシルエットは、1960年代後半から1970年代始めに生産されたLEVI’Sの66モデルがベース。

そして、名前にある”618”。
これはパルテノン神殿やゼウス像、レオナルド・ダ・ヴィンチの円の中の人体図に用いられている黄金比を由来としており、
人が視覚的に美しいと思える黄金比の近似値が1:1.618。

黄金比のごとく美しいデニムを目指して完成させたのがこの618シリーズなんです。

ANATOMICAのジーンズコレクションの原点ともいえる618 ORIGINALですが。
実はこのデニムにはANATOMICA PARISのデザイナー、ピエール氏と
ANATOMICA JAPANを担う寺本氏を繋ぐきっかけとなった1本。

当時ANATOMICAの常連客であったビンテージコレクターであり、アパレル・デザイナー寺本欣児氏。
彼が着用していた”サイドシームが全くない”1枚布で作られたジーンズに感銘を受けたピエール氏。

そんな2人の運命的な出会いを経てANATOMICA JAPANスタート第一弾がこの”618 ORIGINAL”。

そうして始まったこのデニムの最大の特徴は勿論両名を繋ぐきっかけとなった“サイドシームが無い”こと。

このストーリがもうすでにめちゃくちゃかっこいい・・・！！

サイドシームが無い事で、縫製の厚みや型さが取れ、履いた時に無駄なシワやクッションなくストレートにまっすぐ落ちるシルエットが特徴。

このシルエットはご試着いただくお客様のほとんどが感動を覚えるほど。

そして使用されたデニム地は、このジーンズのために開発したオリジナルなもので、
こちらは左綾のデニムを使用。

よく見ると上糸が左上に走っているのがわかるかと思います。

フラットでやや光沢感のある生地。
馴染みやすくソフト感も生まれ、綺麗なシルエットも崩れにくいのも魅力のひとつです。

そして最大の特徴はエイジングした時に現れます。

生地がフラットが故に右綾のデニムと比べるとクッキリとしたヒゲやハチノスは比較的出にくいですが、
左綾のデニムならではの全体に出てくるハッキリとした流れるようにキレイな線落ちが現れます。

左から新品の物。
真ん中が数ヶ月着用。
一番右が数年着用したもの。

色落ちさせずにとことん上品に履くのも勿論のこと、
シルエットが綺麗なANATOMICAのデニムだからと言って「色落ちさせずに綺麗に」なんて思って履かずとも、
好みによってエイジングさせながら左綾特有の色落ちだって存分に楽しんでみてください。

アナトミカのこだわりはシルエットや生地だけでは終わりません。

バックポケットには1930年代のヴィンテージデニムを代表するディテールの一つ、「隠しリベット」。

まだカン止めでポケットを固定できなかった時代に、リベットを打ってポケットを固定したものを、さらに馬具などが傷つかない様に上から丁寧にリベットを隠しこまれたディテール。
手間のかかる隠しリベットも、丁寧に再現。

右のバックポケット内部にはユニオンチケットを再現。

1900年代初頭～70年代頃まで、アメリカの衣料品のほとんどに付けられており、
労働組合が盛んなアメリカでは、組合員同士はこのユニオンチケットの無いもの(組合員が作っていないもの)は購入せず、その為労働組合に加盟している証として1900年代初頭～70年代頃まで、アメリカの衣料品のほとんどに付けられていたもの。

そして左ポケット内にはブランドネームと
こちらのレザーパッチは”A”と焼印したANATOMICA 618シリーズの象徴。

経年変化時の風合いもバッチリ。