BIG YANK(ビッグヤンク)と言えば、ビンテージ市場で高値で取引されているアメリカンシャツの代表格。
そのデザインや仕様に、たくさんの特許を取得していることでも有名です。
今日は、そんなBIG YANKの定番モデルからFLYER SHIRTS(フライヤーシャツ)をご紹介。
ファッションブランドではなく、労働者向けの衣料ブランドとして誕生したBIG YANKは、モノづくりの目的もとても明確。
実際の労働者の動きや生活に即した機能的ディテールを次々と生み出していました。
80年代頃にブランドは消滅してしまうのですが、2012年に復刻。
復刻させたのは、ALDEN(オールデン)で有名なANATOMICA(アナトミカ)ジャパンを担う35SUMMERS(35サマーズ)。
有名ブランドが消滅してしまった後、別の企業により復刻することは珍しいことではありません。
ただ、復刻した後にそのブランドのファンを納得させるものづくりを行っているブランドは多くないのが実情です。
例えば、ブランド名や表向きのデザインだけ引き継がれ、そもそものブランドのコンセプトやものづくりが失われてしまっているなんてことも、とても多いんです。
ところが、BIG YANKの場合は全く違う。
復刻するにあたり、研究材料とされたBIG YANKのビンテージシャツは無数に及ぶそう。
BIG YANKのビンテージシャツと言えば、数十万円するものも多く存在するのですが、復刻のために解体し隅々まで研究されているそうです。
そしてその結果は、糸の種類や太さ、生地の加工から各パーツの選定や縫製に使用するミシンにまで反映されています。
それも全て当時のシャツを忠実に再現し、復刻するため。
生産は全て自社(それも研究や企画を行う事務所と同じ建物内!)で行っているのも、細かな縫製方法にこだわっている証です。
だからこそ、現在においても流行に左右されず、じっくりと楽しみながら育てることのできる数少ないシャツとして愛されています。
このFLYER SHIRTS(フライヤーシャツ)はそんなBIG YANKの中でも1920年代のビンテージシャツをモデルとしています。
この頃は、まだ大量生産という概念が無かった時代。
今では手間がかかることを理由に敬遠されている製法も、当時のままに再現されています。
いわゆる古き良き時代が詰まったこのシャツは、それぞれのディテールが生まれた背景もとても分かりやすいのが特徴。
綿100%ながらまるで綿麻の様にシャリ感を楽しめる生地は、数年着ればビンテージシャツと見間違えるほど経年変化も楽しみな1枚です。
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